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駅前の「しょうぶ沼公園」の菖蒲が見ごろを迎えています

 仕事の帰り道、駅前の「しょうぶ沼公園」に立ち寄りました。ところで、菖蒲より目立っているこの黒い札は何でしょう?実は、この黒い札には花菖蒲の品種が書いてあるのです。

 観賞用の花菖蒲の多くは、日本に広く自生しているノハナショウブから品種改良され、とくに江戸時代、盛んに品種改良が進められ、現在では2千種以上あると言われています。ちょっとだけご紹介すると・・「長井古種」は、山形県長井市飯豊町萩生で古くから栽培されていた野生種の色変わりで、小輪花が多く可憐で群生する姿が美しく、大輪花にはない野の姿をとどめています。品種の多い「江戸系」は、花被片(はなびら)が横に広がって開くものが多く、可憐で清楚な美しさがあります。「肥後系」は、鉢植えにして観賞することを前提に肥後地方(熊本)で品種改良されたもので、花は大きく豪華で、その美しさは男性的と言われています。一方、「伊勢系」は、伊勢・松坂地方で改良されたもので、花は繊細な三弁の花弁が深く垂れ下がり、その姿は優美で女性的な美しさと言われています。

 このほか、日本から輸出された花菖蒲を基に改良された「外国系」や「雑種系」があり、日本の在来種にない大輪花など、豪華なものが多いようです。後ろの建物は、東京メトロ千代田線北綾瀬駅の駅舎です。